衆議院予算委員会第2号

2013年10月21日

■憲法

(民主党 篠原 孝 氏との質疑中)

まさに私はさまざまな課題に正面からぶつかっているつもりでございまして、憲法改正についても、では、なぜ九十六条かということであります。
九条は憲法改正の要綱でありますが、憲法改正をするために今、三分の二の発議が必要でありまして、これは、衆議院、参議院、それぞれであります。これはいわば極めて高いハードルだというふうに考えているわけでありますが、その後に国民投票に向かうわけであります。
これは、明治の欽定憲法も昭和憲法も両方とも国民投票は経ていないわけでありますし、国民投票と同時に、いわば衆議院の解散を行って憲法改正ということを問うたわけではなくて、まさにGHQの占領下にあってこれはできたものでございます。
そこで、では、なぜ九十六条かといえば、三分の一をちょっと超える人たちが反対をすれば、たとえ国民の六割、七割が変えたいと思っていても、国民投票すらできないのはおかしいではないかという問題意識であります。
これは、二分の一に発議要件を下げたとしても、国民投票は同じであります。国民投票によって過半数の支持を得なければ、国民の過半数の支持を得なければ、憲法は変えられません。九十六条を私たちの改正案によって変えたとしても、それは変わらないわけであります。まさに国民が変えるんですね。国民の皆さんの手によって変えるわけであります。
私たちが今主張しているのは、国民の皆さんにもっと委ねるべきではないか、つまり、国会の中に閉じ込めておくべきではないというのが我々の考え方であります。
そのための改正についても、これは三分の二、それぞれ三分の二を経なければ二分の一に引き下げるものはできないわけでありますから、三分の二を二分の一にするために二分の一でやったら、横から入ったと言われて、そうしたら憲法違反でありますが、当然それはだめですが、まさに正々堂々と三分の二を獲得して、さらに国民の二分の一という高いハードルを経なければいけないわけであります。
いずれにせよ、残念ながら、まだこれは国民的な過半数の支持を得るには至っておりませんし、今の議論が、十分に国民の中において議論が熟されているとは言えないわけでございますから、我々も努力をしていきたいし、そして、どこからやるかということについては、私はこの九十六条ということを申し上げまして、その中で議論がまさにスタートしたと思いますが、どこからということについては、これから憲法全般についてもいろいろな議論があるでしょう、その中で議論が進んでいったところからということもあるでしょうし、そういうことはこれから大きな議論の中で考えていきたい、こう思っているところであります。

■NSC/秘密保護法案

(自民党 石破 茂 氏との質疑中)

NSCについては、国家安全保障会議をつくる。なぜ必要かといえば、日々さまざまな問題も起こるわけでありますが、安全保障上の重大な決断を下さなければいけない事象が起こる可能性というのは常にあるわけでありまして、その際、総理大臣がどういう対策をとるかということは、あらかじめ、ある程度選択肢が用意されていた方がいいわけであります。その起こり得るかもしれない事態に対して、その選択肢において、その選択肢をとったらどういう外交的な反響があるか、同盟国との関係はどうか、アジアの諸国との関係はどうかということも含めて分析がなされている。この課題をとったら、そうです。
と同時に、いわば安全保障上それはどういう意味があるのかということを、外交的に、そして安全保障上、そしてさらには軍事的にどうかというさまざまな分析がなされている必要があるんだろう、このように思うわけでありまして、やはりそうした機能は、今後、安全保障環境が厳しさを増している中において必要なものであるということは、我が党だけではなくて、与党だけではなくて、多くの議員が共有していただいているのではないかと思います。
そうしますと、それを分析していくためには、分析する情報の収集も必要になるわけであります。分析と情報の収集は別でありますが、情報の収集を行う場合は、国内の情報収集の機関が行うだけではなくて、海外のさまざまな機関との情報の共有、交換もあるわけであろう、このように思います。それを分析したものを、さらには各国のNSC同士と政策的な議論も行っていくことは、政策をより緻密にし、深めていくことにつながっていく。
ただ、各国の情報機関との情報の交換あるいは政策における意見の交換を行っていく上においては、秘密を厳守するということが大前提であります。つまり、NSCの機能を発揮させるためには、どうしても私は必要ではないか、このように考えているわけでございます。

こうした課題に対応するために、NSCをつくり、そして同時に国家安全保障戦略を策定していく。と同時に、今、安保法制懇において、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増している中において、今後どう対応していくべきかということについて議論を進めていこう、こう思っているわけであります。 NSCにおいては、内閣官房長官、そして外務大臣、防衛大臣等が集まり、今まで以上に頻繁に意見を交換しながら、現状の問題点、課題を共有していくということでありまして、そしてNSCにおいて、関係閣僚の持っている共有の課題そして問題意識に対応するために、さまざまな情報分析を行い、そして、それを政策としてあらかじめ用意をしていくということなんだろうと思います。 今、委員がシリアの例を挙げられましたが、いわば、今後どう状況が変化をしていくのか。これは、化学兵器の除去だけではなくて、確かに御指摘のように、人道状況が悪化しているじゃないかということですね。つまり、人道状況が悪化している、この状況をどうやってとめていくべきか。そして、政治対話はどのように進めていくべきか。その中において日本はどう役割を果たしていくべきかどうか。そして、その役割を果たしていく中において、中東のほかの諸国との関係はどうなのか。そしてまた、さらなる危機が起こった場合、日本のいわばエネルギーとのかかわりもありますから、どういう経済的な影響が及んでくるのか。 つまり、こういう政策をとったときにはこういう影響があるということをあらかじめしっかりと考えておく必要もあるんだろうと思いますし、そのときにはどういう手当てをすべきかということも含めて、あらかじめしっかりと、そのときになって考えるのではなくて、それこそまさに、私はNSCの仕事なんだろうと。外交、安全保障そして経済もそうなんですが、その分野においてスタッフが綿密に分析をし、対応も考えていくということではないかと思うわけであります。 そこで、その中において、例えば、海の守り等についてどうなのかという御指摘もありました。当然、NSCでも考えていくことになる課題なんだろうと思います。同時に、安全保障の法的基盤を再構築する必要があるとの認識のもと、現在、安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会において、ここで専ら集団的自衛権の行使だけを議論しているような印象があるんですが、それは間違いでございまして、それに限定しているわけではなくて、例えば、集団安全保障の中で、国連がこれをやろうという活動の中で、日本が今のままでいいんだろうかということも議論をしております。 同時に、今委員が御指摘になったような、例えば、外国の潜水艦が我が国の領海に入ってきた。国際法上は浮上して国旗を掲げて入ってこなければいけないところを、沈んだまま入ってきて徘回をして、なかなか出ていかない、その状況をいわば恒常化させようという狙いもあるという中において、果たして今の法制度で適切な対応ができるかどうかということについても議論を重ねているわけであります。 つまり、あらゆる可能性についてしっかりと守りを固めていくことは、抑止力となり、結果としてそういう事態を引き起こさないということになるわけでございますので、いわば、そういうことも全て、これはしっかりと前に進め、議論を行っていく。この安保法制懇で行っている議論も、できるであろうNSCにおいては、これは、重大な課題について、現実を直視しながらNSCが選択肢を提供する上においては極めて有意義であろう、このように考えております。

■原発

(自民党 塩崎 恭久 氏との質疑中)

福島第一原発においては、貯水タンクからの汚染水漏えいなど、個々の事象は確かに発生をしています。
しかし、福島近海での放射性物質の影響は発電所の港湾内の〇・三平方キロメートルに限定されているわけであります。また、外洋においても、福島県沖を含む広いエリアでしっかりモニタリングを行っておりますが、基準濃度をはるかに下回る値であります。さらに、個々の事象についても、汚染水に係る管理体制や保管体制を抜本的に強化するとともに、先般決定した汚染水問題に関する基本方針に基づいて予防的かつ重層的な対策を講じることで、汚染水の影響が外洋には及ばないようにしています。
このため、汚染水の影響は、全体として状況はコントロールしている、コントロールされていると考えておりまして、また、福島近海と外洋のモニタリング結果から、汚染水の影響はブロックされていると考えているところであります。
先般、十九日に福島を訪問いたしたわけでございますが、相馬市に行ってまいりました。その際、試験的にではありますが、操業が再開をされていまして、漁業者の皆様の中にも、明るい未来が見えてきたということをおっしゃる方もおられました。そして、お魚あるいは水産物を検査しているわけでありますが、検査の結果、健康には全く問題がないということが明らかになりました。
しかし、いまだに深刻な風評被害もあるわけでありまして、そこで、シラスを初めいろいろな魚やタコやイカもごちそうになったんですが、大変おいしかったわけであります。こうしたものをしっかりと、正確な情報を日本のみならず世界に発信していくことも大切ではないか、このように思っております。

福島第一原発の事故は、このような深刻な事故における廃炉や汚染水対策、これは世界にも前例のない困難な事業でありまして、このため、委員が御指摘になられたように、世界の英知を結集して、世界に開かれた形で取り組んでいくことが求められていると思います。
そこで、既に米国やフランスの多くの技術が福島第一原発では使われているところでもあります。
また、この八月には、技術研究組合国際廃炉研究開発機構を設立いたしました。海外の有識者を顧問として迎えるとともに、汚染水問題に関して国内外に広く技術公募を行っているところでありまして、国際的な共同事業については、これらの公募の結果も踏まえまして検討していきたいと思います。

(民主党 古川 元久 氏との質疑中)

原発を含むエネルギー政策については、いろいろな見解がございます。しかしながら、政権を預かる立場の責任者としては、いかなる事態においても国民生活や経済活動に支障がないように、エネルギーの安定供給、エネルギーコストの低減という観点も含めて、責任あるエネルギー政策を進めていく責任がある、こう考えています。
この際、原子力比率は可能な限り引き下げていかなければならない、そういうふうにも考えているわけでありますが、高レベルの放射性廃棄物の最終処分については、現在も処分地選定調査に着手できていないという現状を真摯に受けとめなければならないと考えております。国として、処分地選定に向けた取り組みの強化を、責任を持って検討していきたいと思います。
そして、高レベル放射性廃棄物の最終処分方法として、地層処分については、二十年以上の調査研究の結果、我が国においても技術的に実現可能であると評価されています。一方で、地層処分について専門家間でさまざまな議論が存在するのも事実であります。このような観点も含めまして、今後、これまで以上に専門家での丁寧な議論を実施していく、そして同時に、安全性、信頼性の一層の向上に向けた研究開発を進めていくなど、今例として出されました日本学術会議の提言も踏まえて、国として、最終処分へ向けた取り組みの強化を責任を持って検討してまいります。

(民主党 篠原 孝 氏との質疑中)

福島第一原発では、貯水タンクからの汚染水漏えいなどの個々の事象は確かに発生をしているわけでありますが、福島近海での放射性物質の影響は発電所の港湾内の〇・三平方キロメートルにブロックされておりまして、このため、全体として状況はコントロールされているというふうに考えております。
汚染水による放射能の海への影響を福島第一原発の港湾内にとどめ、そして国民の健康を守っていくことが極めて重要であるというふうに認識をしております。
そのため、汚染水問題に関しては、先般決定した基本方針にのっとって、国が前面に立って、今委員が御指摘になられたように、国際的にも約束をしたわけでありますから、しっかりと守っていかなければいけない、こう決意をしているところでございます。

我々は、一昨年、福島第一原発において過酷事故を経験したわけであります。ああした過酷事故は決して起こしてはならない。
この決意は今ももちろん変わらないわけでございますが、同時に、それによって培った経験があるわけでありまして、そして、対応していくノウハウもあるわけであります。そして今、世界では最も厳しい基準によって再稼働するかどうかということを判断していく、原子力規制委員会が判断をしていくわけでございますが、そうした、我々、あの経験を生かして、この経験を世界と共有をしていく責任があるだろう、こう考えているわけでありまして、その中において、我々の高い水準の技術、そしてそのノウハウを世界に出していくべきだろう、このように判断をしているところでございます。

(民主党 玉木 雄一郎 氏との質疑中)

先般も、福島に参りまして、相馬市に行って、これは相馬の市長から、あのIOC総会の後、まさにこうやってしっかりと風評を払拭してもらいたい、今、もう試験的に既に操業をしているけれども、風評被害に漁民は苦しんでいる、こういう話でございました。
ですから、私も福島に参りまして、相馬に行って、相馬の漁協の皆さんが、これは試験ではありますが、操業が開始されたわけでございます。その中において、とれた農産物について、これは既にちゃんと試験をしているわけでありますが、全てこれはもう全く安全であるということがファクトとして示されているわけでありますが、実際そうは思っておられない方々もたくさんいらっしゃるのも事実でありますから、そういう事実について、我々は、こういうものは全く問題ないんだよということはしっかりと発信していく必要があるんだろう、このように考えているところでございます。
つけ加えますと、いわば、福島において、農業において作付が行われ、そして新米が収穫されているわけでありまして、市場に出回るものは安全なものしか出回らないわけでありますから、そうしたものもしっかりと我々は発信をしていきたい、こう考えているところでございます。

まさに海の話だから、相馬に行って漁協の皆さんと会ったという話をしたわけでございます。
つまり、お魚等々でモニタリングをしている、まあ、モニタリングによっても問題なかったわけでございますが、実際に、今申し上げましたように、魚についてもそれは全然問題がなかった。しっかりと検査した結果、問題なかったということは、これはテレビを通じて全国に申し上げておきたい、発信しておきたい、このように思います。
その上において、福島第一原発では、貯水タンクからの汚染水漏えいなどの個々の事象は発生しておりますが、福島近海での放射性廃棄物の影響は発電所の港湾内の〇・三平方キロメートルに限定されております。また、外洋においても、福島県沖を含む広いエリアでしっかりとモニタリングを実際これは行っております。基準濃度をはるかに下回る値であるということは申し上げておきたいと思います。
その上において、このため、汚染水の影響は全体としてコントロールされている、状況はコントロールされているというふうに考えております。
また、福島近海と外洋のモニタリング結果から、汚染水の影響はブロックされていると考えておりますし、食品中の放射性物質に関する基準値については、日本は国際的に見て極めて厳しい条件を設定しているわけでありまして、この基準値を超過した食品については回収、廃棄されるほか、地域的な広がりが認められる場合には出荷制限を行うなど、厳格な管理体制をしいているわけであります。
さらに、実際に流通している食品の調査結果から、全国どの地域でも、食品からの被曝量は、日本の厳しい基準に対し、一%以下の水準であることが確認をされていまして、このため、市場に流通をしている食品を摂取することによる健康影響を懸念する必要はないものと考えているわけでありますし、先ほど申し上げましたように、試験的な操業ではあったけれども、漁を行った魚、タコとかイカとか、シラスもそうですが、それを検査した結果、これは全く安全であるということが明確になっているということははっきりと申し上げておきたいと思います。

あと、ちょっと一点訂正させていただきたいんですが、先ほど答弁の中で、福島近海での放射性物質と言うべきところを放射性廃棄物と言ってしまったものですから、これは放射性物質に訂正させていただきます。

(私の感想)
憲法についていつも安倍首相は「三分の一をちょっと超える人たちが反対をすれば、たとえ国民の六割、七割が変えたいと思っていても、国民投票すらできないのはおかしいではないか」と言います。
原発のゼロ、秘密保護法案、などなど国民の多くが反対している声を無視しておいてよく言えたもんです。

NSCではどんな議論をしたのかわからないまま、そこでの決定根拠は特定秘密で明らかにされず、でも決定事項は実施される。
どんな決定であっても誰にも止められない、恐ろしい状況だと思います。

汚染水の影響がブロックという際の根拠としているモニタリングですが、
原子力規制委員会が実施している海洋モニタリングに関する検討会でそのモニタリングについて厳しい指摘が相次いでいることは知らないのでしょうか?
1回目の内容はこちらの2013年10月4日分で紹介しています。

新規作成:2013/11/10
最終更新:2014/03/02

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