2014年12月16日 電源開発 永島氏 会見文字起こし
2014年12月16日に電源開発株式会社が大間原子力発電所の設置許可申請を原子力規制委員会に提出しました。
提出した電源開発の永島取締役常務執行役員のぶら下がり会見の様子がIWJのサイトで公開されていましたので、全て文字起こししました。
「2014/12/16 原子力規制庁、建設中の大間原子力発電所の審査申請を受理 ~フルMOX発電所として初めて」
(http://iwj.co.jp/wj/open/archives/214434
)
会見の中で強調されたのはエネルギー基本計画です。
「重要なベースロード電源」
「再処理やプルサーマル等を推進する」
この文言を根拠に様々なところで様々なことが進んでいます。
一方、同じ基本計画にある
「原発依存度については、省エネルギー・再生可能エネルギーの導入や火力発電所の効率化などにより、可能な限り低減させる。」
についての動きは見えてきません。
そもそも基本計画でこの2つのことが併記されていること自体が大きな矛盾なわけで、
それを閣議決定した安倍政権は強く非難されるべきなのに、衆院選の結果は周知の通り。。
さて、会見でもっと突っ込んで欲しかったのは使用済み燃料の処理の話ですね。
大間原子力発電所はフルMOXなのですが、使用済みMOX燃料の処理については全く目処がたっていません。
そして
ゴミを処理するのは当然なことで、それをどう考えているのか?
という質問に対して、国が考えてくれるはず、という答えしか出てきませんでした。
なんというか、無責任ここに極まる感じです。
具体的にどんなやりとりだったか?は
全部文字起こししていますので、ここからご覧下さい
1:58
テレビ東京 (?)氏>
まず今日の申請について、改めてご説明をまずお願い致します。
永島氏>
電源開発の永島でございます。
ただいま設置許可変更申請と工事計画認可申請を提出させていただきました。
福島事故以降ですね、やはり原子力発電所の安全性、特に大間につきましては、安全性強化対策として十分検討して、本日提出させていただきました。
大間の安全性につきましては、これからも進めると共にですね、今後とも一層の安全強化のために引き続き追求して参りたいというふうに思っております。
以上でございます。
テレビ東京 (?)氏>
もう一点。
建設中のプラントとしては初めての申請となります。この件についてはどうでしょうか?
永島氏>
建設中であるということからですね、出来る限りの安全対策ということで、特にテロ対策であります、特定重大事項等対処施設ですか、長いので今後ですね「特重施設」と呼ばせてもらいますけども、こういった施設も含めですね、できるものは建設中にしっかり仕上げて運転開始したいという風に考えております。
3:28
北海道新聞 (?)氏>
フルMOX発電の計画で申請されていると思うんですけれども、改めてその狙いとですね、原子力規制委員会はフルMOXについては慎重に判断、評価するというようなことをおっしゃってますけれども、それについての受け止めをお願いします。
永島氏>
エネルギー基本計画等にもですね、位置づけられているようにですね、核燃料サイクルをこれからも推進していくということでですね、プルトニウムを利用推進していくということは非常に重要だと思いまして、大間につきましては、MOX燃料をですね、全炉心に装荷できるということでですね、計画しておりますので、是非ともこの重要な核燃料サイクルの推進の為にですね、是非とも貢献していきたいということでですね、安全な発電所作りを進めてまいりたいと思います。
委員長からのご発言がありますけども、震災以降ですね、改めて耐震ですとかいろんなことを含めですね、審査されるということで、その一環として大間はフルMOXであるという観点からもですね、審査されるということなので、私どももしっかり準備してまいりますので、しっかりとご説明してまいりたいと思っております。
4:59
共同通信 (?)氏>
設置許可申請には使用済み燃料の処理方法について明記する必要があると思うんですが、この場合、使用済みMOXについてはどういう表記をするのでしょうか?
永島氏>
大間の使用済み燃料につきましてはですね、我が国ではですね、再処理施設ということでございますので、大間につきましてもですね、再処理事業で再処理するまでの間はですね、適切に貯蔵管理してまいりたいという風に考えてございます。
共同通信 (?)氏>
具体的にどこで再処理するかというのは明記していないということでいいのですか?
永島氏>
再処理事業者において再処理する、ということで記載させていただいております。
5:50
フジテレビ (?)氏>
目標とする運転開始年月日が決まっていれば
永島氏>
設置許可申請書の中にはですね、関係する、今回申請させていただいた工事がどのくらい期間がかかるか、ということを記載するということになってございまして、これはこれから審査いただくわけですけども、審査が約1年かかったとしたときに、それから工事を開始した場合にですね、約5年ということで、平成32年の12月に、これは燃料を装荷すると、燃料が装荷することが出来る状況になるという時期として記載させていただきました。
それから運転開始時期については、いろんな不確定要素があるので現在は未定のままにしてございますけども、一般的に、燃料を装荷できる状況になりまして運転開始するまで約、試運転で1年を要するということで、平成33年度になるんではないか、という見通しを持っております。
6:59
? (?)氏>
対岸の北海道の函館から建設差し止めの訴えを起こされています。これについて、その中で申請をおこなっていることについてお伺いします。
永島氏>
訴訟自体についてはですね、ここでコメントを控えさせていただきたいというふうに思っておりますけども、やはり当社は大間原子力発電所を推進する、特にエネルギー基本計画の方にもですね、原子力については安全を大前提に重要な電源としてですね、位置付けられております。すなわち、なんて言いましょうか、安全をしっかり確保して進める、安全な原子力発電所を作っていくということがとっても大切だということで、今回設置許可申請書を出したことによってですね、国によって安全性を確認いただくということはですね、1つの重要なステップというふうに考えてございます。
8:05
? (?)氏>
再処理をいつまでにやるという、その明確なスケジュールというのはどのようにお考えでしょうか?
永島氏>
これは、六ヶ所の次のですね、再処理工場の施設につきましてもですね、今後関係する所と議論、検討していくことになると思いますので、私たちはその動向をしっかり見ていきたいという風に考えてございます。
? (?)氏>
動向を見るのではなくて、ご自身で処理するのは、ゴミですから当然なことで、それは具体的にどうお考えになっておられるか、そこをもう少し明確におっしゃっていただけますか?
永島氏>
これはですね、核燃料サイクル全体の中で、再処理計画とか、いろんなものの計画が国全体を含めて検討されてまいっておるので、その一環として今後検討されていくと思いますので、私たちはそれをしっかり見極めていきたいと、そういう状況でございます。
? (?)氏>
見極められない場合はやめると。。
永島氏>
見極めていくということでございます。