NHK日曜討論 「党首に問う」
2015年1月25日
今、新聞等で一部の発言が報じられていますが
午前9時から放送された安倍首相のインタビュー部分を全て文字に起こします。
聞き手:NHK 島田 敏男氏、中川 緑氏
■日本人人質事件
島田氏
「総理、今日未明のですね、総理ご自身の談話の発出と、その段階から見ていて、今回動画にのせられたメッセージに対する、かなり高い確証を持って判断をしているのかな、とこういう印象なんですけれども、ネット上の動画を補う、何か情報をお持ちなんですか?」
私たち、人命第一に、培ってきたあらゆる外交ルート、手段を尽くして、解放に全力を挙げています。
その中、湯川遥菜さんを殺害したと見られる写真が配信されました。
正に痛恨の極みであります。
残念ながら今の時点で、我々、この信憑性について分析をしていますが、信憑性は高いと言わざるを得ない状況になっておりまして、ご家族のご心痛察するに余りあり、言葉もございません。
我々はさらに分析を進めていきたいと思っておりますが、このようなテロ行為は言語道断であり、許すことのできない暴挙でありまして、強い憤りを覚えます。強く、断固として非難致します。そして、後藤健二さんに対して危害を加えないように、直ちに開放するように、直ちに求めたいと思いますし、関係各国とも連携をしながら今後更に開放に向けて努力を重ねてまいります。
同時に私たちはテロに屈することなく、国際社会と協力をして世界の平和と安定の為に、より積極的に貢献していく考えでありまして、この考えには一切変わりはありません。
島田氏
「現時点では後藤さんの生存ということについては、ある程度確かな情報をお持ちなんでしょうか?」
今、現在進行中の出来事でございますから、あまりつまびらかなことは申し上げることは出来ませんが、我々、様々な情報に接しているところでございまして、後藤さんの救出、解放にそうした国々としっかりと連携をとりながら全力を尽くしていきたいと思っています。
島田氏
「そして今回のですね、この過激派組織の、いわゆる日本政府に対する情報戦のような形での戦いの挑み方と、これはちょうど安倍総理がですね、中東訪問という大きな外交日程、その政治日程を正に狙いすましたような形で仕組まれたんじゃないかと、専門家の間でそういう見方がありますけど、どう見ます?」
“アイスル"としては現在テロをおこない、多くの国の人々を人質として拘留しています。その中で彼らが国際社会に対して、様々なメッセージを出したい、こう考えているんだろうと思います。
日本としてはですね、こうした過激主義の流れを止めなければならない、この考え方を元に、特に中東においては、我々、多くのエネルギーをこの地域に依存しています。中東の平和と安定は、我が国にとって死活的に重要であります。その中で先般中東を訪問し、この地域の安定、特にこの"アイスル”。。
島田氏
「イスラム国ですね」
ええ。いわゆるイスラム国ですね。この"アイスル"の戦闘行為によって発生した難民を受けている国々に対する支援、これは命をつなぐための支援と言ってもいいと思うんですが、食料の提供、あるいは医療の提供や衣服の提供、を中心とした私たちの支援を発表した所でございますが、この私たちの支援は避難民の方々にとってですね、本当に必要なものであり、国際社会からも高く評価されています。
国際社会も、正にこの時にですね、こうした脅かしに屈して政策を変更するべきではない、そういう声が上がっておりますし、日本はそうしたことは一切ない、というメッセージを発しておりまして、それは正に連帯を表明されている、評価されていると思っています。
島田氏
「イスラム国の側はですね、まさに日本のその人道的な支援、それが中東地域の敵対している国々の、逆にその軍事力の増強というようなものに余裕を生むようなことにつながっている、こういう論法で日本非難をしているようですけど、これにはどう反論しますか?」
そもそも、ではなぜ多くの避難民が出てしまったかということであります。
シリアからの難民、もちろんこのシリアからの難民においては、現政権にも大きな原因がありますが、同時にイスラム国、いわゆるイスラム国、“アイスル"の振る舞いにも大きな原因があるわけでありますし、トルコからの難民は全くその通りだと言ってもいいと思います。“アイスル"がトルコや(注釈:ここは聞き取りにくい。トルコと言ったのを取り消したようにも聞こえる)イラクに侵入していった結果、多くの難民が発生した。その難民がトルコあるいはヨルダンに避難をしている。数として大変な数になりますから、それぞれの国は直ちに医療や食料を供給できませんから、日本はそのための医療、食料品、そういうサービスをおこなっていく責任があると、私はこの責任は果たしていかなければならないと思っています。
島田氏
「そして今回ですね、昨夜遅くに配信された動画の中で、ヨルダンの当局が拘束している女性の身柄の釈放と、これを新たな要求として示してきましたけど、このヨルダンと日本政府の連携、これは現時点ではどのように機能していますか?」
今回訪問したヨルダン、あるいはエジプトですね、そしてイスラエルもそうなんですが、様々な情報の交換も含めて、またこうしたテロ、邦人に対する攻撃等も含めて、協力して対応していくということについて、それぞれの国々とですね、議論をおこないました。
そして基本的に様々な危険な情報、テロに関する情報、そして分析の結果等を共有するということで合意をしているわけでございますが
島田氏
「ヨルダン国王との会談でも、そこは既にあの段階で長い道のりについての合意を作ったということですか?」
ヨルダン国王との間においてはですね、ヨルダン国王が日本に来日されました。そして今回私が訪問した。この往来において、我々、こうした分野においても相当突っ込んだ協議をおこないました。その中で様々な合意ができている訳でありますが、そうした合意の上に立って、今回もですね、情報の提供等、様々な協力をしていただいております。
現地において首脳会談をおこなった後も、電話でお話をさせていただき、昨日も国王とお話をさせていただきました。中身についてはつまびらかにすることはできませんが、その中で様々なご協力をいただいている、改めて感謝申し上げたいと思っています。
島田氏
「このヨルダン当局が拘束している女性の身柄の扱いですね、これは状況を見ながらでしょうが、ヨルダン政府に、やはり後藤さんの解放の為にですね、その身柄の釈放を求めるということも今後出てくるんでしょうか?」
今まさに"アイスル"側からの要求がございますが、しかし我々はこうした要求に対してどのように対応していくかということについてはですね、正に今、事態が動いている状況でございますので、お答えは控えさせていただきたいと思います。
いずれにせよ、我々は人命第一の観点からヨルダンとも緊密に協議、連携しながら対応に当たっていきたいと思っております。
■集団的自衛権
島田氏
「そこで今回の問題から少し離れて、その先に政治課題として大きくあります、外交、安全保障、こちらの分野に移ろうと思うんですけれども、
今度の通常国会、後半にはですね、集団的自衛権の行使の限定要因、これを具体化する為の関連法案の改正、その作業が予定されています。そこに向けて自民党と公明党の間での話し合いというのが法案を固める上で重要なわけですけども、この公明党と自民党の間の話し合い、いつ頃はじまるのか、どうなんでしょう?」
現在ですね、政府の中において、法案の作成を精力的に進めている状況であります。
今回の法整備は、切れ目のない安全保障法制を構築をしていく、それによって国民の命と幸せな暮らしを守り抜いていくということであります。
例えば、このように海外で邦人が危害にあった時、その邦人を救出、自衛隊が救出するための法律、現在そのために自衛隊が持てる能力を十分に生かすことはできません。そうしたことも含めて、そうした法制も含めて、今回、法整備を進めてまいります。
まずは政府内においてですね、法制を進め、その上において、もちろん与党とご相談しながらなんですが、その中において、与党と協議をしていきたいと、与党のご了解をいただいて、国会に提出をして、成立させていきたいと考えています。
島田氏
「やっぱり、あの、新年度のですね、予算案が衆議院を少なくとも通過する頃にならないと、こうした、非常に機微に関わるですね、自公協議、自民党と公明党の協議ってのはなかなかやりづらいと、こういう風に言う人もいるんですが、やはりしばらく先にならないと公明党と自民党の協議は始まらないということですか?」
いや、そんなに先にはならないと思います。もちろん法律を出すのは、予算審議が先ですから、予算が通ったあと法律を出すということになります。
その段階で法律が出せる状況を作る為に、与党で協議をしていただきたいと、このように思っています。
島田氏
「そうしますと、通常国会、明日から開催ですけども、通常国会始まったら、そうした動きが自然に出てくるということですか?」
我々の政府案がですね、固まっていき次第、与党のご意見もいただきたいと思います。
島田氏
「そうしますと、以前総理もおっしゃった、改正する法案の全体像を国民に示す時期というのはどうなんでしょう?3月までに国民に全体像を示すというような段取りになってくるんでしょうか?」
全体像としてはですね、与党協議が終わって、政府与党で、こういう案でいきますよ、という段階ではっきりとお示しできると思います。
プロセスとしては、まずは政府内においてですね、この全体の法制の、今枠組みを作っております。その枠組みを作る中において、与党にもご協議をいただく、そしてそれを法文にしてまいります。そしてさらに法文にした後、与党においてですね、この法文の修文、修正等もしていただくことになるかもしれない、っで、その後、しっかりと国民の皆様にお示しをし、そして国会でご議論をいただきたいと思っています。
島田氏
「何月までとは言えないということですね?」
まだその段階、言える段階ではございません。
中川氏
「その集団的自衛権の行使を可能にするための法整備、今度の通常国会で、安倍政権進めるという、その方針について、世論調査の結果をちょっと見ていただきたいんですが、その方針について、賛成が25%、反対が30%でした。このように賛否が分かれているんですが、どのように理解を求めていくというお考えでしょうか?」
まだ賛成が4分の1にとどまっている、まだまだ私たちの説明が不十分であるということ、その法律自体が、具体的に何をするかという法律自体が出ていないこともあって、どちらとも言えないかなぁ、という方々が多いんだろうと思います。
前はもう少し反対の数の方が多かったんだろうと思います。それは、例えば徴兵制度になるとかですね、戦争が出来る国になる、という間違ったキャンペーンがありました。その影響があったんだろうと思いますが、どうやらそうではないな、ということで反対が少しはげ落ちてきて、どちらとも言えないという考えの方が増えてきたんだろうと、これからしっかりとですね、法律を作る上において、実際は何をやっていくんだということを、よく分かりやすく説明をしていきたいと思います。
島田氏
「様々その中に論点がね、ずっと長い議論の中で出てるんですが、やはり代表的なのが、ペルシャ湾での機雷掃海、これを自衛隊がおこなう。それがしかも紛争が続いている間でもできるようにすると、いうような考えが政府の中にあるようだけれども、大丈夫だろうかと、こういった声も国民の間にもあります。総理、この紛争が続いている間のペルシャ湾のような場所での機雷掃海、今回の法整備の中で出来るようにするというお考えなんでしょうか?」
機雷の除去についてはですね、国際法的には武力の行使になります。そして国際法的にはペルシャ湾に敷設された機雷はですね、これは集団的自衛権の行使、武力行使としては、集団的自衛権の行使に当たるわけでありまして、今までの憲法解釈では自衛隊はできないということなっています。
しかしこの機雷の除去というのは、本来国際法に違反してですね、危険なものを海峡に、大切な海峡にまいてしまう。そこで日本にやってくるエネルギーの8割は、あのホルムズ海峡を通る。誰かがそれを除去しなければ、ずっと脅威として残る訳でございます。そこで、限定的、受動的な武力の行使になるわけでありますが、集団的自衛権になるのは事実であります。で、武力行使、集団的自衛権の行使をする上においては3要件に当てはまらなければならない、これ非常に厳しい歯止めがかかっているんです。この3要件は例えば、我が国の存立が脅かされ、国民の生命・自由・幸福を追求する、こうした権利が根底から覆される明白な棄権がある、と、国の存立を全うし、そして国民の命を守る為に他に手段がないとき、必要最低限。まぁこれが3条件でありますが、この、私は、3条件に当てはまる可能性がですね、あると考えています。政府としては。
そこで実際に機雷を除去する上においてはですね、木製の船、掃海艇はですね、ですから基本的にはですね、平穏な状況でなければ掃海はできません。ですから停戦が合意されている場合が多いんですが、形式的にはまだ停戦がなかなか合意されていないけれども、実際にはもう交戦はおこなわれていない。という状況においては機雷の除去が、今の憲法解釈ではできないんですが、そこではですね、私はおこなう可能性があるだろうと、政策的な選択肢としてはおこなえると、思います。憲法解釈上ですね。実際におこなうかどうかというのは、これは3条件をクリアするかどうか、さらには、国会の決議がなければできないという法律にしていきますから、そこでまた国会でもご判断頂くということになると思います。
島田氏
「つまり、最初から出来ない方には分類しておかないという意味ですね?」
まぁ、そういうことです。
島田氏
「そこでですね、もう1つ。先ほどイスラム国のことを聞きましたけどもね、アメリカのオバマ大統領が、テロ組織の壊滅の為に有志連合を率いていくんだと、こう強調しています。今回のこの一連の安保法制の整備の中でですね、こうした有志連合といったものに対しても、自衛隊が後方支援で協力できるようにするということも、総理お考えですか?」
我々は、いわば武力行使をする、軍事的な意味における有志連合に参加する考えはありません。
今、我々がおこなっているですね、非軍事分野において、先般発表した、医療あるいは食料支援といった難民支援、そうした我々の貢献をですね、中心とした支援をおこなっていきたいと思います。
この方針が変わることはありません。
島田氏
「やはり国連の安全保障理事会の決議に基づく多国籍軍のようなきっちりしたものと、任意の有志連合のようなものとでは、そこに自ずから協力できる、できないの線引きがあると、こういうことなんでしょうか?」
憲法上ということではなくてですね、政策上の判断ということになるわけでありますが、後方支援というのは武力行使ではありませんから、それはいわば国連の決議がある場合、あるいはそうでない、まぁ有志連合、多国籍軍ということになりますが、そういう場合であっても憲法上は可能であるというのが、後方支援であればですね、武力行使と一線を画すものであれば、可能であるという考えであります。
他方、では政策的にそれをやるかやらないか、ということになるわけでありますが、現在、我々がこの中東における、今、有志連合がおこなっている作戦において、我々が求められているのはですね、そうした軍事的な貢献ではなくて、全くなくて、今私たちがおこなっている難民に対する支援、これも大きな支援ですから、これは日本に頼みたいということでありますから、この支援をしっかりとやっていくということであります。
■戦後70年総理談話
島田氏
「そして今年は戦後70年、節目の年です。安倍総理が検討している総理大臣の新たな談話、これについてちょっと聞いてみたいと思うんですけれども」
中川氏
「戦後50年のときに発表された村山談話、そして60年のときの小泉談話、共にですね、この赤く示した文字の所ですが、「植民地支配と侵略」「痛切な反省」「心からのお詫び」こういった同じ文言が盛り込まれています。新たな総理大臣談話でもこうした文言は引き継いでいくお考えでしょうか?」
50年における村山談話、そして60年の小泉さんの談話ですね、安倍政権として歴代のこうした談話を全体として受け継いでいく考えについては、もう既に何回も申し上げている通りであります。
そして今回70年を迎えるにあたってですね、今示していただいた、いろんな今まで重ねて来た文言を使うかどうかということではなくて、安倍政権は安倍政権として、この70年を迎えて、どう考えているんだ、という観点からですね、談話を出したい。それは先の大戦に対する痛切な反省と同時に、戦後70年、我々は自由と民主主義を守り、人権を尊重し、法を尊ぶ国を作ってきました。そしてアジアをはじめ、世界の発展にも大きな貢献をしてきた、この日本の70年の歩み、さらには日本はこれから世界に対してどのような貢献をしていくのか、どのような地域を作っていこうとしているのか、どのような世界を作っていこうとしているのか、という日本の未来に対する意志をですね、しっかりと書き込んでいきたいと思います。
ですから、今までのスタイルをそのまま下敷きとして置きながら書いていくということになればですね、今まで使った言葉を使わなかった、あるいは新しい言葉が入った、という、そういう細々とした議論になっていくわけでありますが、そうした議論とならないように、むしろ今までの、もちろん閣議決定は全体として私たちは継承していくということははっきりと申し上げております、その上において、70年の談話は70年の談話として新たに出したいと、このように考えています。
島田氏
「必ずしも、先ほどのようなキーワードを同じように使うということではないということですね?」
それは、あの、そういうことではございません。
■新年度予算
島田氏
「そこで明日からの通常国会です。まず経済を巡る論戦、これが大きな柱になります。過去最大のですね、96兆円あまりの規模の新年度予算案、これがアベノミクスの方針をですね、十分に反映できたとお考えかどうか、ここなんですけれどもね。」
今回の予算においてはですね、まず3つの柱があります。
地方の創生、そして子育て支援をはじめとする社会保障の充実、そして復興の加速化。この3本柱、それに加えてですね、国土強靭化やあるいは外交安全保障の立て直し、こうしたものに、こうした課題にですね、対応する予算としました。
もう1点ですね、財政の健全化にも資する予算となったと思います。今まで予算を作るたびに国債発行額がどんどん増えていった、それに対して国民の皆様は大変な不安を持っておられたんだろうと思いますが、今回は国債発行額をですね、4.4兆円減額しました。これは史上3番目の削減幅になります。いわゆる財政健全化目標、2015年にプライマリバランスの半減を目指す、これ大体達成できそうな状況になりました。政権獲得前、このプライマリバランスの赤字は国の一般会計で約25兆円あったんですが、これを大体半分の13.4兆円まで圧縮することができました。なぜ出来たかと言えばですね、それはアベノミクスによって経済が良くなって、税収が12.2兆円増えたことであります。増えた税収をいろんな政策のために使うと同時に、しっかりと財政健全化の為にも使うことができた、経済の再生と財政健全化、この2つを同時に達成する。この道しか無いと申し上げてきましたが、この道に向かってですね、しっかりと私たちは歩みを進めている、それに資する予算であると思います。
■景気
中川氏
「景気について伺いたいんですが、その景気回復の実感があるかどうかという国民への調査、これNHKの世論調査ですけれども、「景気が回復していると感じる」と答えた人は1年前の調査のときは19%、今月は11%に減っているんですね。一方「感じない」と答えた人は1年前46%、今月は48%でした。
それから視聴者からのご意見1つ紹介したいんですが、『経済最優先と宣言されているので弱者も強者も、弱いものも強いものも、国民大半が実感できる政策をしてほしい』とこのような意見届いています。いつ頃になったら、みんなが、多くの人が景気が回復していると実感できるようになるのでしょうか?」
景気回復についてですね、マクロの数値で見れば、今申し上げましたように税収が12.2兆円上がっているということはですね、消費税だけではなくて、法人税も、あるいは所得税も増えてきている訳でありますから、景気が良くなってきているのは間違いないわけでありますし、あるいはまた、雇用、景気においては雇用は大変大切なんですが、有効求人倍率も22年ぶりの高い水準になっています。また今年4月に就職する高校生の皆さんの就職内定率についても21年ぶりの高い水準であって、11月の段階で80数%の方々がですね、就職が決まっている。今もっともっと高くなっていると思います。そういう意味では高校生の皆さんに安心してお正月を迎えてもらえるように、我々の政策目標に向かって進んでおります。
大切なことは、この4月にですね、さらに給与が上がっていくかどうか、昨年も給与は上がったんですが、2%上がりましたが、しかし消費税3%上がりました。これによって残念ながら打ち消されてしまって、今ご覧頂いたような世論調査の結果になっているんだろうと思います。
今年は消費税は上げません。1年半延期しましたから。ですから今年の4月にさらに給与は上がっていく、そのために政労使の懇談会を開催し、経済界側からもですね、給与は上げるという力強いお話をいただいています。そして来年も、再来年も上がっていけば、間違いなくその中で多くの方々に実感していただけると思っていますし、今、いわば弱者の方々にというお話もございました。低所得者の為の、みなさんへの給付金、6千円の給付金も、児童手当を得ている方々へのですね、3千円の給付金、消費税を3%上げた際に出した給付金、簡素な給付金、これも継続をしてまいります。
■農協改革
島田氏
「農協改革、短くお聞きしたいんですけど、今議論が続いていますが、日本農業を強くする改革になりうるとお考えですか?」
私たちが進めている農協改革はですね、無理矢理農協を壊そうとかいうことでは全くなくて、いわば農業を一生懸命真面目にやっている方々にとって、自分たちの創意工夫を生かせるような農業にしていこうと、消費者にとっても、あるいは世界で、日本の安全でおいしい農産物を食べたいと思っている方々にとってもですね、資する改革にしていきたいと思っています。
そういう改革をおこなっていけば、当然生産性も上がり、より良いものが簡単に手に入るということになっていきますから、強い農業になっていく、所得も増えていく、農業者の所得も増えていく、こう確信をしています。
島田氏
「ありがとうございました」
中川氏
「ありがとうございました」
出典:NHK日曜討論
(私の感想)
ふぅ。。30分間辛いものがありました。
そして、今年は嫌な年になりそうだなぁという予感もビンビンです。。。
国会で今後何度も聞かれるであろうフレーズもいくつかありそうです。
新聞等では戦後70年談話の部分が取り上げられていましたが、その他にも気になる発言山盛りです。
新規作成:2015/1/29
最終更新:2015/1/29