アジア安全保障会議
2014年05月30日
■安倍首相基調講演(一部)
日本は、法の支配のために。アジアは、法の支配のために。そして法の支配は、われわれすべてのために。アジアの平和と繁栄よ、とこしえなれ。
それが、本日、私が申し上げたいことです。
アベノミクスと、ひとはこれを呼び、経済政策として分類します。
私にとってそれは、経済政策をはるかに超えたミッションです。未来を担う、新しい日本人を育てる事業にほかなりません。
新しい日本人は、どんな日本人か。
昔ながらの良さを、ひとつとして失わない、日本人です。
貧困を憎み、勤労の喜びに普遍的価値があると信じる日本人は、アジアがまだ貧しさの代名詞であるかに言われていたころから、自分たちにできたことが、アジアの、ほかの国々で、同じようにできないはずはないと信じ、経済の建設に、孜々として協力を続けました。
新しい日本人は、こうした、無私・無欲の貢献を、おのがじし、喜びとする点で、父、祖父たちと、なんら変わるところはないでしょう。
新しい日本人とは、いままでと同じように、成長のエンジンが、結局のところ人間であり、ともすると不当に不利な立場に置かれてきた、女性たちであることを踏まえ、その、実力向上に、力を惜しまない人間です。
新しい日本人は、アジア・太平洋の繁栄を、自分のこととして喜び、日本を、地域の意欲ある若者にとって、希望の場所とすることに、価値と、生き甲斐を見出す日本人です。日本という国境にとらわれない、包容力ある自我をもつ、日本人です。
中国からは、毎年、何十人かの高校生がやってきて、北から南まで、日本列島に散らばって、まる1年、日本人の高校生と、生活や、学習を共にします。
彼ら、彼女らは、例外なく、日本人の友達と結んだ友情に感動し、ホストファミリーが注ぐ愛情に涙して、母国に帰ります。日本を、第二の故郷だと言って帰ります。
新しい日本人には、そんな、外国の人たちを慈愛深く迎える心を、いっそう大切にしてほしい。そう思います。
新しい日本人とは、最後に、この地域の平和と、秩序の安定を、自らの責任として、担う気構えがある日本人です。
人権や、自由の価値を共有する地域のパートナーたちと、一緒になって、アジア・太平洋の平和、秩序を担おうとする意欲の持ち主です。
そんな新しい日本人のための、新しいバナー、「積極的平和主義」とは、日本が、いままでより以上に、地域の同輩たち、志と、価値を共にするパートナーたちと、アジア・太平洋の平和と、安全、繁栄のため、努力と、労を惜しまないという、心意気の表現にほかなりません。
■質疑応答(一部)
質疑応答での中国人男性の質問
My question is a Mr.Primeminister,
You mentioned that Japan were raise a new banner a proactive contribution to peace,
but I think any banner for any policy need the grout(?).
I think in the case of international security in this region a very importing pod(?) of this ground(?) is the perspective towards the history.
And I remember that last year, after your visit to Yasukuni shrine, you mention to the public that this action is one to show your respect to the souls of those who had died for Japan.
And I want to mention there is also millions of millions of people in China, Korean and many countries in this region have been killed by Japanese army.
And to those souls where you show your attitude all in what way where you show your attitude.
Thank you very much.
これが私の英語聴き取り能力の限界です。。
?がついているところは特に聴き取りに自信がないところ。
でも要するに
「積極的平和主義というような旗を掲げるとき、この地域では特に歴史に対する態度が重要。
靖国神社参拝では国のために亡くなった方の魂に祈ったというが、
日本軍に殺されたアジアの人々の魂にはどういう態度を示すのか?」
という感じでしょうか。
これに対する安倍首相の答え
昨年、私は靖国神社を参拝した際、コメントを述べました。
その際、国のために戦った方々のために、手を合わせる、ご冥福をお祈りするのは、世界共通のリーダーの姿勢であると、私もその意味において、御霊安らかなれと手を合わすと、こう申し上げました。
同時に私はこう申し上げました。
私は20世紀はまさに多くの方々が戦禍に苦しんだ時代であったと、二度と再び人々が戦禍に苦しむ事の無い、平和な時代を作っていくために全力を尽くしていくという意味において、不戦の誓いをしたところでございます。
同時に私は何度も申し上げている事でありますが、日本は戦後、先の大戦に対する痛切な反省の上に立って、今日の平和な国を作ってきた。そして、自由で民主的な日本を作ってきたわけであります。基本的な人権を守り、法を遵守する日本を作ってきた。そのことに誇りを感じている所でありますし、ひたすら平和国家としての歩みを進んできた日本はこれからも平和国家としての歩みを進めていく、これは皆様の前ではっきりと宣言しておきたいと思います。
出典:首相官邸HP(http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/statement/2014/0530kichokoen.html)
質疑応答出典:YouTube “Shangri-La Dialogue 2014 Keynote Address: Shinzo Abe (Japanese)"(http://www.youtube.com/watch?v=FbnrgE8jTe0#t=1847)から私が文字起こし
(私の感想)
3ヶ所引用しました。
まず最初の引用部分。
集団的自衛権での憲法解釈変更を考えている安倍首相本人には肝に銘じていただきたいことばです。。
そして残りの2つです。
「新しい日本人」の連発。
日本人、日本人、日本人って何回繰り返しているのでしょうか?
どんな日本人なのか?という内容は世界中の人々に共通のことに見えます。
逆の想像をしてみましょう
安倍首相の発言の「日本」部分を任意のどこかの国、
例えば「中国」とか「北朝鮮」とか「アメリカ」とかに置き換えて読んでみましょう。
違和感ありませんか?
「あなた方だけじゃないよ。私たちだって同じです」って
それから質疑応答です。
英語聴き取り能力の限界から、正確ではありませんが、
相変わらず質問と安倍首相の答えはすれ違っています。
ちなみに、この答えを全て言った後で会場の拍手(割とまばらな。。)がありました。
これを「靖国参拝」についての発言に会場が拍手に包まれた、と報道しているメディアがありますが、
いやいや、実際に見ると、これは「平和国家としての歩みを進めるのを宣言」したのに対しての拍手でしょう。
新規作成:2014/06/08
最終更新:2014/06/08