衆議院予算委員会第11号
2013年03月11日
■主権回復の日
(自民党 西銘 恒三郎 氏との質疑中)
ただいま西銘議員から御指摘のありました、四月の二十八日の主権回復六十年の政府式典についてでございますが、政府としては、サンフランシスコ平和条約が発効してから昨年で六十年の節目ということになったわけでございますが、その節目を記念して、我が国による国際社会の平和と繁栄への責任ある貢献の意義を確認するとともに、これまでの経験と教訓を生かし、我が国の未来を切り開いていく決意を確固としたものとするため、本年の四月二十八日に政府主催の記念式典を実施する方向で今検討をしているところでございます。
もちろん、この式典に当たりまして、今委員が御指摘になられましたように、小笠原、奄美、沖縄が、戦後の一定期間、我が国の施政権の外に置かれたという苦難の歴史は忘れてはならない、このように思うわけであります。苦難を耐え抜かれた先人の心情に思いをいたし、沖縄の方々の抱えている基地負担の軽減に取り組むとともに、小笠原、奄美、沖縄を含めた我が国の未来を切り開いていく決意を新たにしていくことが大切であろう、このように思うわけでございます。
いずれにいたしましても、七年間の占領期間を経て、もちろん、そのときに、小笠原、奄美、沖縄、全てが同時にその段階で日本の施政権ということになれば一番よかったんだろうと思いますが、しかし、戦争に負け、占領下にある状況の中で、まずは一歩一歩独立の地歩を固めて、そして交渉力を得ていくしかほかに道がない、六十年前の人たちはそのように苦渋の決断をしたんだろうと思います。
そうしたことにも思いをいたしながら、さらに、沖縄の方々、奄美、小笠原の方々の気持ちにも十分に留意しながらこの式典は行わなければならない、このように考えております。
■憲法
(民主党 後藤 祐一 氏との質疑中)
実は、今、後藤委員が指摘になった御議論は、自民党の中でも議論がされました。三分の二を、二分の一ではなくて五分の三という意見もありました。
そういう中において、しかし、今、憲法の議論について、やはり極めて低調なんですね。なぜ低調なのかといえば、これはやはり、いろいろ一生懸命議論したって、結局、国会議員が三分の二だから、きっとそれでやらないんでしょう、こういう、いわば中長期的な大きな課題には、国会議員は取り組む勇気はないんじゃないのということなんですね。ですから、結局、その中において、深まってはいかないんですよ。そこでリアリティーがないということだったのではないかと思います。
しかし一方、二分の一ということになれば、これはすぐに国民投票に直面する。国民の皆さんが議論をして、そして、自分たちの一票で憲法を変えていくか、あるいは変えていかないかの判断をせざるを得ないという現実に直面していくことになるんですね。私は、そこで初めて、憲法という問題、課題についてみんなが真摯に議論をしていくという状況をつくり出すことができるのではないか、こう思うわけであります。
確かに、今委員が指摘された、そういう考え方も一つの考え方としてはあるんだろう、このように思うわけでございますが、しかし、憲法が制定されてずっと六十年以上、全然これは変わらなかったという現実がございますから、それを変えるというのは、やはり大きな思い切った判断と決断と勇気が必要ではないのかな、私はこんなように思うところでございます。
出典:衆議院HPの議事録
(私の感想)
主権回復の日について、沖縄の話がでてきました。いろいろ言われて気づいたんでしょうね。
憲法についての安倍首相の認識はやっぱり根本的におかしい。
何度でも繰り返しますが、憲法は国民が権力を縛るためのものです。
それを縛られている側から「大きな思い切った判断と決断と勇気」を持って変えるんだ、なんて言われても笑い話にしか聞こえないのですが。。
新規作成:2013/09/23
最終更新:2013/09/23
(旧ブログ初掲載:2013/05/06)