ニコニコ超会議3(安倍首相演説)
2014年04月26日
■自民党ブースでの安倍首相演説
みなさんこんにちは、安倍晋三です。
今日は素晴らしい、すごい熱い熱気を感じて、だんだん私も雰囲気が盛り上がってきました。このニコニコ超会議、3回目になりますが、1回目よりも2回目、2回目よりも3回目、段々々と、こう盛り上がってきましたね。日本の経済もそうですよ。一昨年よりも去年、去年よりも今年、確実に良くなってきています。私たちは3本の矢の政策でもって、デフレ脱却に挑んでいるんです。日本はずっと続くデフレの中で経済は低迷し、日本の国力も低下をし、世界の中における存在感も低下をし、日本の領土、領海、領空に対する挑発が続いてきました。
私たちは日本を取り戻す戦いに挑み、一昨年、衆議院で大きな成果を挙げる事ができました。そして昨年もこの場で、日本を本当に取り戻すためにどうか自民党を応援してもらいたい、皆さんにそうお願いをしました。そして皆さんの素晴らしいお力を頂いて、昨年の参議院選挙、大きな勝利を与えていただきました。今日ここに集まっていただいた皆さんの数は、去年の倍くらいあるんじゃないかなと、そう思います。この皆さんの期待に応えていく、私たちには義務があります。
この4月からおかげさまで給料も上がってきました。あの連合の調査によっても、約6400円、平均で賃上げがおこなわれた。これは10年間で最も大きな水準であります。「俺んとこはまだまだだよ」こういう顔もちらほら見えますが、そういう皆さんの所にもこの景気回復の実感を届けていく事が、私たちの仕事なんです。大企業だけではなくて、中小企業、小規模事業者でまじめに汗を流してがんばる皆さんにも、そして全国津々浦々で、日本のいろんな地域でがんばる皆さんにも、この景気回復の実感を届けていかなければいけないと思います。
この道しかない、こう思っています。デフレから完全脱却をして、そして皆さんの賃金が上がっていく、日本の力がついていく、そしてまた、日本のその国力の上に、日本は世界において、世界をよりよい場所にしていく、その存在感を示していく必要があるんだろうと思います。日本は今までよりも、もっともっと積極的に世界の平和や安定に貢献をしていく、これが私たちが進めている「積極的平和主義」であります。
この前、昨日、一昨日、在日をしておられたオバマ大統領との間でも首脳会談をおこない、この日米同盟の絆をさらに強化することができたと思います。力を背景とする現状変更の試みには断固反対する、これを共同声明に書き込む事ができました。しっかりと私たちは国際法を遵守する、法を尊ぶ、そういう世界を作っていかなければなりません。海は公共の財産です。それを力で変えていく、その動きは、私たちは許す事ができない。さらには尖閣諸島をはじめ、日本がしっかりと施政権を及ぼしている地域は日米で、この安保条約の第5条によって、共同対処していく、このことも共同宣言に明記されたわけであります。さらには日本の、そして、地域の安全を守り、より安定していくためにも、今、集団的自衛権の行使、解釈の変更を含め、様々な検討をおこなっている、この私たちの努力に対しても、はっきりと支持、歓迎を表明し、そして共同のステートメントの中に、共同声明に書き込むことができました。みなさん、これによって地域は益々安定したものになっていきます。日本とアメリカの同盟を強化してアジア太平洋地域の平和と安定を確保していく上で、主導的な役割を果たしていくんだ、ということを内外に示す事ができたのではないかと思います。
私も日本の最高責任者として、皆さんの、私たちの、美しい海や、そして領土、領空を断固として守っていく、私たちの日本人としての誇りを断固として守っていく、そういうことを皆さんの前でお約束を申し上げる次第でございます。 皆さん、一緒に日本を世界の真ん中で輝く国にしていこうではありませんか。よろしくお願いします。一緒にがんばりましょう。ありがとうございました。
出典:Youtubeの動画から私が文字起こし(http://www.youtube.com/watch?v=qcXBWunjFN0)
ちょっと参考に昨年のニコニコ超会議2での演説も文字にしてみました。
2013年4月27日 ニコニコ超会議2
自民党ブースでの安倍首相演説
みなさんこんにちは、安倍晋三です。
今日は楽しみに、このニコ超会議に参加をさせていただきました。みなさん楽しんでますか?
私たち自由民主党は昨年から、日本を取り戻す戦いに挑んでいます。おかげさまで、昨年の総選挙、我が党はたくさんの議席をいただきました。でも戦いはこれからです。やっとみなさん、経済は力強さを取り戻しつつあります。昨年は、もう日本は成長できないのではないか、今年より来年よくなる、そういう精神を失いつつあったんです。私たちは大胆な金融政策、そして機動的な財政政策と、そして民間の投資を喚起する成長戦略、3本の矢によって、必ず強い経済を取り戻してまいります。
そして皆さん、さらには、今、日本の領海や領土に対する挑戦が続いています。こうした挑発は決して許しません。私たちは強い経済を取り戻し、日本人の生命と財産、そして領土と美しい海は断固として守っていく、そのことははっきりと皆さんに申し上げたいと思います。
どうか皆さん、一緒に戦っていただきたいと思います。これからさらに日本を取り戻す戦いは続いていきます。7月には熱い戦い、参議院選挙があります。我々はこの参議院選挙に勝ってこそ、はじめて日本を取り戻すことができます。一緒に頑張っていきましょう。誇りある日本を、みなさん、取り戻そうじゃありませんか。どうぞ、みなさんよろしくお願い申し上げます。どうもありがとうございました。しっかりと頑張っていきます。
出典:Youtubeの動画から私が文字起こし(http://www.youtube.com/watch?v=tpM5wvAwW1Q)
(私の感想)
この演説の意味が分かった人いるのでしょうか。。。
特に後半、デフレ脱却から領土、領空まで話が吹っ飛びますが、そのつながりが支離滅裂。。
しかし一貫しているのは、個人の話は決して出さず、
経済を良くするのは「国」が強くなり、「誇りある日本」を取り戻すため、という点です。
これ、参考までに挙げた昨年のニコニコ超会議の演説でも同じような事を言ってます。
取り戻すって、いつの時代が安倍さんの頭にあるのやら。。
そして今回の演説では、日米安保条約と集団的自衛権がさらっと並べられているのですが、これ、全く逆の話で、並べて話をする内容ではないと思います。
さらに「これによって地域は益々安定」云々のくだりは全く意味がわかりませんが。。
一応、日米安保条約第5条と集団的自衛権の話はちょっと整理しておきましょう。
日米安保条約第5条1項
「各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。」
例えば尖閣に関して、中国と日本が衝突しちゃったりした場合は日本にとっての集団的自衛権ではなくて、日本は正に当事者。アメリカはこの安保条約5条により、「自国の憲法上の規定及び手続」に従って行動するわけです。
一方、日本にとっての集団的自衛権とは、アメリカがどこかでやっている戦争で、アメリカが攻撃されたときに、日本も一緒になってアメリカを防衛します、ということです。
この2つは、180度意味が違います。
さらに言えば、尖閣で中国と日本が衝突し、アメリカがもしも日本側に立って軍事力を行使すれば、それは中国にとっては完全な当事者としての敵になるわけです。
アメリカにとっては無人島のために戦争に巻き込まれるなんて迷惑な話ですよね、なるべく仲良くしてよ、というのが本音でしょう。
一方、日本が集団的自衛権を行使してアメリカの戦争に加担した場合、その時点で日本は完全な当事者。
日本はアメリカの戦争に巻き込まれる事になります。
こんなこと、憲法9条をどう読んでも無理です。
新規作成:2014/04/27
最終更新:2014/04/27