宇宙開発戦略本部
2014年09月12日
■発言
あんまり報じられていませんし、安倍首相は10分くらいしか参加していないわけですが、
でも、ここは少し気にしておきたいと考えています。
前回の宇宙基本計画の策定以降、我が国を取り巻く外交・安全保障環境は急速に変化しており、我が国の安全保障上、宇宙の重要性は著しく増大しています。
新計画は、安倍政権の新たな安全保障政策を十分に反映するとともに、投資の予見可能性を高め、宇宙産業基盤を強化するため、10年の長期整備計画といたします。
出典:首相官邸HP(http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/actions/201409/12utyu.html)
(私の感想)
安倍首相が「我が国を取り巻く安全保障環境」と言ったら要注意です。
「安倍政権の新たな安全保障政策を充分に反映」ってことは相当に軍事的な方向性が強いことが分かります。
2008年に成立した宇宙基本法の第3条で
「宇宙開発利用は、国民生活の向上、安全で安心して暮らせる社会の形成、災害、貧困その他の人間の生存及び生活に対する様々な脅威の除去、国際社会の平和及び安全の確保並びに我が国の安全保障に資するよう行われなければならない。」
ここに「安全保障に資する」って出てきたんですねぇ。
この法律が成立するまでは
1969年6月13日参議院科学技術振興対策特別委員会での宇宙開発事業団法に対する国会の附帯決議(*1)で
「我が国における宇宙の開発及び利用に係る諸活動は、平和の目的に限り、かつ、自主、民主、公開、国際協力の原則の下にこれを行うこと。」
とされ、明確に平和目的に限られていたのですが。。。
そして今の安倍政権です。
注意深く見守る必要があると思います。
そうでなくても、大学や研究機関を軍事研究に取り組もうとする動きは強まっており、
それに反対する科学者の動きも出ています。「軍学共同反対アピール署名」(http://no-military-research.a.la9.jp/)
参考資料*1:宇宙法(http://www.jaxa.jp/library/space_law/chapter_1/1-1-1-5_j.html)
新規作成:2014/09/21
最終更新:2014/09/21