参議院本会議第3号

2013年10月18日

■原発

(みんなの党 中西 健治 氏との質疑中)

廃炉・汚染水対策の結果責任についてお尋ねがありました。
私が所信表明で、東京電力に任せることなく、国が前面に立って責任を果たしていくと申し上げたのは、今までの後手後手の対応から先手先手の対応を行っていくために、政府として、全体の工程管理や進捗管理、技術的難易度が高い汚染水問題解決のボトルネックとなっている事業の財政措置、予防的かつ重層的な対策の検討、国内外での正確な情報発信などに責任感を持って取り組んでいくという趣旨であります。
汚染水問題は、管理体制や構造的な要因など様々な要因により生じていると考えられます。今一番重要なことは、誰にその責任を帰するのかについて議論するよりも、関係者が総力を挙げて廃炉・汚染水対策を確実に実施をし、一日も早い解決につなげていくことではないでしょうか。
東電の破綻処理についてお尋ねがありました。
現下の優先順位は何かと考えれば、必要なことは、廃炉・汚染水対策を確実に実施し、同時に電力需給の安定に万全を期すことと考えております。
仮に、御指摘のように東京電力の法的整理を行うこととした場合、被害者の方々の賠償や現場で困難な作業に必死で当たっている関係企業の取引債権が十分支払いできないおそれ、そして直ちに東電と同等の電力供給を行える体制を確保できなくなるおそれ、そして海外からの燃料調達や権益確保に支障が生じるおそれがあります。
以上を総合的に勘案して、国民に悪影響や負担が及ばないよう、東電は、引き続き民間企業として、損害賠償、廃炉・汚染水対策、そして電力安定供給などを確実に実施していくべきと考えています。
廃炉・汚染水問題への取組と原発輸出についてお尋ねがありました。
廃炉・汚染水問題については、既に廃炉に関する長期ロードマップや汚染水問題に関する基本方針を策定しており、今後、これらに沿って対策を実行してまいります。
原発輸出については、東京電力福島第一原発事故の経験と教訓を世界に共有することにより、世界の原子力安全の向上に貢献していくことが我が国の責務であると考えています。相手国の意向や事情を踏まえつつ、我が国の技術を提供していく考えであります。

(日本共産党 市田 忠義 氏との質疑中)

汚染水問題についてのお尋ねがありました。
福島第一原発では、貯水タンクからの汚染水漏えいなどの個々の事象は発生していますが、福島近海での放射性物質の影響は、発電所の港湾内の〇・三平方キロメートルにブロックされています。このため、全体として状況はコントロールされております。
汚染水問題について、現在分かっていることについては、汚染水問題に関する基本方針の中で問題とその対応策を明らかにしております。他方、汚染水問題については、現在の対策では十分ではないリスクがあります。このため、予防的かつ重層的な対策を講じるべく、世界の英知を活用し、汚染水問題の解決に向けた取組をしっかりと進めてまいります。
原発の安全性と放射性廃棄物の処理についてのお尋ねがありました。
原発については、安全が最優先であります。原子力規制委員会において、世界で最も厳しい新規制基準を策定したところです。新基準では、東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえ、地震や津波に耐える性能の強化に加え、巨大地震や大津波により万一過酷事故が発生した場合に対する十分な準備を取り入れています。
高レベル放射性廃棄物の最終処分方法としての地層処分については、技術的に実現可能であると評価されています。もちろん、現在も処分地選定調査に着手できていない現状を真摯に受け止めなければなりません。国として処分地選定に向けた取組の強化を責任を持って検討してまいります。
原発ゼロについてのお尋ねがありました。
原発の停止によって、我が国は石油などの化石燃料への依存を高めています。このため、三兆円以上の燃料輸入費の増加や電力料金の上昇という形で国民生活や我が国の経済が大きな影響を受けているということを忘れてはなりません。原発を含むエネルギー政策については、引き続き、エネルギーの安定供給、エネルギーコスト低減の観点も含め、責任あるエネルギー政策を構築してまいります。
この際、今後五年程度の間に再生可能エネルギーの普及と省エネルギーの推進を最大限加速させていくこと、原発の再稼働については世界で最も厳しい安全基準の下で判断していくことに取り組むこととし、原子力比率は可能な限り引き下げてまいります。
汚染水問題への取組と原発再稼働、原発輸出についてお尋ねがありました。
福島第一原発の廃炉・汚染水問題への対応がおろそかになるようなことがあってはなりません。その重要性と深刻さに鑑み、異例なことではありますが、東京電力任せではなく、国が前面に出て取り組んでまいります。東電においても、現場で廃炉・汚染水対策を強化するため、二百人の増員を図ることとしています。柏崎刈羽原発の新規制基準への適合性申請に関しても、福島第一原発の廃炉・汚染水対策に万全を期すよう東電を指導しております。
原発輸出については、福島第一原発事故の経験と教訓を世界に共有することにより、世界の原子力安全の向上に貢献していくことが我が国の責務であると考えています。相手国の意向や事情を踏まえつつ、我が国の技術を提供していく考えです。
原発ゼロについてのお答えの中で、今後三年程度の間にと言うべきところを五年というふうに申し上げましたが、三年に訂正させていただきたいと思います。

■歴史認識

(公明党 山口 那津男 氏との質疑中)

歴史認識については、累次の機会に申し上げてきたとおり、我が国はかつて、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えてきました。その認識においては安倍内閣としても同じであり、これまでの歴代内閣の立場を引き継ぐ考えであります。
戦後、我が国は、その深刻な反省の上に立って、自由で民主的で、基本的人権や法の支配を尊ぶ国をつくり、戦後六十八年にわたり平和国家として歩んでまいりました。今後、我が国は、国際協調主義に基づく積極的平和主義の考えの下に、地域や国際社会の平和や安定により一層貢献していくべきであると考えております。
慰安婦問題についてお尋ねがありました。
慰安婦問題についても、これまで累次の機会に申し上げてきたとおり、筆舌に尽くし難いつらい思いをされた方々のことを思い、非常に心が痛みます。この点についての私の思いは、歴代総理と変わりありません。同時に、私としては、この問題を政治問題、外交問題化させるべきではないと考えています。
これまでの歴史の中では多くの戦争があり、その中で女性の人権が侵害されてきました。二十一世紀こそ人権侵害のない世紀にすることが大切であり、日本としても全力を尽くしていく考えであります。先般の国連総会の演説において、私は、二十一世紀において女性の人権を守るための具体的施策を明らかにしたところであります。

出典:参議院HPの議事録

(私の感想)
再稼働での「世界で最も厳しい新規制基準を策定」にしても原発輸出での「経験と教訓を世界に共有する」にしても
福島第一原発の事故原因がはっきりしないと言えないせりふなはずなのに、なぜ正々堂々とこの発言ができるのか?
全く理解できません。

新規作成:2013/11/10
最終更新:2014/03/02